ー復興と成長ー(松下幸之助氏に学ぶ)
今日は松下幸之助さんが、話された内容をご紹介したいと思います。これは、60年ほど前の話ですが、今でも全く違和感ないメッセージです。
ー水害が起こった。そして一つの町がすっかり流されてしまった。その隣の町はなんにも被害はなかった。こういう場合がたくさんあります。ところが十年後に、流れた町がどの程度発展するか、少しも被害もなかった町かのように発展するかというと、これはたいへんな違いです。流れた町が例外なしに全部発展しているのです。火事もまたそうです。火事ですっかり燃えてしまったところが全部発展している。これも例外なしです。そういう点を見ると、恵まれたと思ったところは、実は恵まれていないんですね。悲惨な状態になった町が十年先には数倍の発展をするということは、何が原因であるか。私は心の問題だと思います。物質的にはなんにも問題はない。これは復興してやらないといけないぞという人々の心の働きによって、変わってくるわけです。これは昔からたくさん実例があります。ー
我が社も100名を超える会社になりましたが、創業当初はしばらく製品やサービスは今と比べて品質も安定せず、営業体制、サポート体制、いろんな部分に課題がありました。
時には、それがクレームとなる事もありましたが、開発・営業・サポート全社一丸で取り組むことで何とかお客様との信頼をお応えしてきたと思います。今では、見違えるほど改善され体制やルールの整備などにより、お客様からさらに信頼される会社になってきたことを実感します。ですが、新たなビジネスモデルの登場や、生成AIなどの新しい技術への対応など、火事や水害と一緒にはできませんが、何の危機意識もなく、何も変わろうとしなければ会社が衰退するどころか、最悪なくなってしまう危機もあるわけです。
企業は常にいろんな課題や変化をクリアーすることで成長が生まれます。しかし何も対応しないとその成長は止まってしまいます。いろんな課題を、そのままとせず、さらに成長し続けることを今後も大切にしたいと思います。