社員のつぶやき

    <第11回>法定福利費を内訳明示した見積書

    投稿日:2020.10.08

      

     政府は建設業の若年入職者の確保に向けて、建設現場の従業員が安心して働ける環境づくりを目指し、社会保険の徹底加入を推進しています。そして、これを後押しするために始まったのが法定福利費を記載した見積書の活用です。

     社会保険の加入は、下請企業にとっては事業主負担分の資金確保の問題があります。そこで平成25年9月、政府や建設業団体で構成される「社会保険未加入対策推進協議会」により、下請け企業からの見積書に事業主負担分の社会保険料を記載し、工事価格と合わせて請求するという取り組みが開始されました。

     さらに平成29年、国土交通省から「法定福利費を内訳明示した見積書の作成手順」として、見積書に記載する法定福利費の算定方法やその内訳の明示といったルールが新設されました。 法定福利費の算出は、以下の方法で行います。

    法定福利費 = a 労務費 × b 対象となる保険の料率

    a 労務費の算出方法は、以下の方法で行います。

    ① 労務費比率を用いる(労務費率を用いる) 【見積総額×労務費率】

    ② 人工数を用いる(労務費総額を用いる) 【労務費】

      ※「どっと原価NEO」では、見積書作成手順に沿えるよう、上記労務費算出方法のどちらにも対応しています。

    b 対象となる保険の料率は、以下の事業主負担分のみです。

    ・健康保険料(介護保険料を含む)

    ・厚生年金保険料(子ども・子育て拠出金を含む)

    ・雇用保険料

     

     事業主負担分について、健康保険(介護保険料含む)、厚生年金保険料は保険料の半分、雇用保険料は業種(この場合、「建設の事業」)によって変わる割合、子ども・子育て拠出金については全額が対象になります。

     雇用保険料以外の保険料率は、すべて協会けんぽが公開する保険料率で確認可能です。保険料率は都道府県ごとに異なるうえ、年に数回改定されます。そのため、見積書の作成にあたってはこまめに確認することが必要です。

     ちなみに、平成30年度4月分からの東京都の健康保険料率(事業主分)は4.95%(介護保険の対象者は+0.785%)、厚生年金保険料率(事業主分)9.15%、子ども・子育て拠出金は0.29%になります。雇用保険料率は、厚生労働省が年度ごとに発表しており、全国一律です。平成30年度の「建設の事業」にかかる雇用保険料率では、事業主負担分は0.8%になります。

    ※「どっと原価NEO」で登録する場合は以下のように設定します。

    [初期設定―見積情報―社会保険料設定]

    労務費比率(労務費率)を用いた福利厚生費の計上

    【 見積金額×労務費率(=見積掛率)=労務費 】とする場合に使用します。

    事前に、初期設定―見積情報から行属性に、見積掛率(%)、および原価掛率(%)を入力しておきます。こちらの「掛率(%)」には、労務費率を入力します。

    ※労務費率は、各専門工事業団体から歩掛りや、平均的な比率を明示されています。

    [初期設定―見積情報]

    見積明細では、行属性の「70.法定福利費(労務費率)」を選択します。

    法定福利費は下記の計算方法で算出されます。

    (労務費=見積金額×見積掛率)×保険料率

    ②労務費総額を用いた福利厚生費の計上

    【労務費総額】を利用する場合に選択します。

    見積明細では、行属性の「71.法定福利費(労務費総額)」を選択します。

    法定福利費は下記の計算方法で算出されます。

    労務費×保険料率

     

     今回は、「法定福利費を内訳明示した見積書」の作成方法を掲載しました。

    みなさんも「どっと原価NEO」での見積作成時に是非利用してみてください!

     

     

     

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